・ロールケージをつけよう3!

みなさんこんにちは。Web部門の八木です。今回はフリーテーマということ10月に佳境を迎えた、ロールケージ作成の続きについて書いていこうと思います。本当に大変なことばかりでした!!!ロールケージ完結編です。

目次:
1. 前回までに起こったこと。
2. 削って、溶接の日々
3. 間に合わない!!
4. 塗装、塗装
5. 組み付ける、集大成。

1. 前回までに起こったこと。

前回起こったことを簡単にまとめます。急に決まった八子ヶ峰ラリーの出場に間に合わせるため、超急ピッチで作業を進めていました。しかし、鉄パイプの溶接をすべて(ここ重要)終えた段階で、先生から一言

「これ、ついてないね。」

……、え?

夏休みが終わり学校が始まり、オンライン授業特有のレポートの雨がどさどさ降ってくる中、無事に終えることができるのか、タイムリミットは2週間、削って、溶接しなおし、塗装、ロールパッド、組み付けの工程が残っている!顔面蒼白、頭真っ白、奈落の底に落とされたとか、目の前が真っ暗になったとかそういう表現は本当にあって、身をもって体験することができました。

何がなんでも間に合わせなければ!!!

ロールケージがここまでできる様子は、前回のブログをご覧ください(リンクを下に載せておきます)!

ロールケージを手伝ってくれたホンダ学園の副リーダー、さすが、腕が立ちます!!

 

 

2. 削って、溶接の日々

さて、先生にごもっともな御言葉を頂戴した次の日、早速自分がやった超下手くそな溶接をサンダーで削ることから始めました。自分は全くというほどこのような工具を触ったことはなく、技術指導員の方から使い方を教えていただき、実践に入りました。

サンダー、ハンドグラインダーなどいろいろな名前があるということもここで初めて知りました。

電源を入れると、その回転の反動をかなり受けて、思っていた以上に力が必要であることがわかりました。ホンダ学園の生徒が、別件でこのグラインダーを使っていたのを偶然目にしたのですが、そのブレない姿勢と迅速さは、さすがだ…!と感服しました。

夜更けに削る音が響く大学は、青春って感じがしました。でも一人は寂しかった。

写真にもあるように火花が飛んでいます。これはとても小さな鉄の破片が高温になって飛んだものであるので、必ず保護眼鏡をかけるように言われました。

教えてくださった方は昔、この火花が目に入り、何日も涙が止まらず、本当にひどい目にあったそうです。

二日、三日かけてようやく全てを削り終わり、完成したのが以下の写真です。所々削り残しがあるのは、偶然ついていたらしいところを残した後です。

綺麗に削りました。

削っている間、靴で鉄パイプを押さえていました。靴はその時、買い換えたばっかりで、作業が終わり、靴紐をひっぱたらぷつんと切れてしまい、とても残念な思いをしたことをよく覚えています。

写真がボケていて、余裕のなさが伺えます。

全部削り終えたら、次は溶接の工程に入ります。

溶接は半自動の炭酸ガスを用いる、いわゆるMIG溶接です。実験室にあった溶接機でやろうとするも、これがなかなかうまく行きませんでした。よく詰まるので、トーチの先のチップを新しく買って試したり、グリスを塗ったり、ネットで線の出るスピードを調節する方法を調べたりしても、どうも調子が変でした。

技術職員さんに見てもらうと、どうやら調節機が不調なようで、急遽、東大フォーミュラチームの溶接機を貸していただくことになりました。

フォーミュラチームの溶接機はTIG溶接で、今まで使っていたものとは、ずいぶん勝手が違うものでした。半自動溶接機は、引き金を引くと自動で溶接の線が出てくるのですが、TIG溶接は、自分で線を持って足りないところに適宜足す必要があります。ハンダ付の100倍パワーアップバージョンとでも説明すればいいかもしれません笑!

溶接したのが下の写真です。

前よりはマシになったでしょうか…

少しわかりにくいかもしれませんが、前のいも溶接よりは少しマシになった気がします。

TIG溶接は、MIG溶接よりもスパッタ(溶接していると熱い飛んでくる鉄のつぶつぶ)が出にくく、音もとても静かなので、あせった状況の中で、落ち着いて作業をすることができました。

当て板部分

所々茶色に錆びているのは、溶接の保護ガスに用いていたアルゴンが不足していたためかな、と思っています。溶接した後は錆びやすいらしく、すぐに錆止め剤を塗りました。

自信作

時々リーダーが様子を見に来てくれて、溶接や、いろいろ手伝ってくれたので、本当に助かりました!フォーミュラの皆さんも急なのに対応してくれて、本当にありがとう!!!

東大、ホンダのリーダーの記念のツーショット

 

 

3. 間に合わない!!

溶接まで終えるのに、細々としたハプニングが続き、なかなか思うように作業が進みません。終電近くに帰ることも多々ありましたが、今となってはとてもいい経験ができたと思っています。

最後の方は余裕がなくなってきて、授業も幸いなことにオンラインであるので、授業をサボって、聴講しながら作業を進めていました。

終電の写真、一周回って笑っていたと思います。マスクがあってよかった。

 

 

4. 塗装、塗装

溶接をしたのち、先生に見せると合格が出たので、次は取り付けるために、塗装をしていきます。

塗装はプラモデルを除けば、やったことがなかったので、またもやGoogle先生に聞いてみたところ、まずは汚れを綺麗に落とすことが肝要であるそうです。そこで、実験室へ続く坂にロールケージをおき、綺麗にする作業から始めました。

作業場(実験室)へ続く坂にて
ロールケージ達

油汚れなどを綺麗に洗浄した後は、錆びないように、手早く水を拭き取り、乾かしました。

その時間に、近くのホームセンター(後楽園のコーナン)へいき、鉄用の塗料を買いに行きます。実際は乾燥の時間は2-3分しか必要はなかったですが、時間をとにかく有効活用していると思いたかったのです(焦り)。

ロールケージの色は、黄色に映える黒にしようということになりました。

新聞紙を貼って、塗装をしました。写真では伝わりづらいですが、ここは坂なので、塗装は結構大変でした。

今回のロールケージは、ダッシュボード回避型の特注品で形状がかなりうねっていて、ここも塗装が難しかったです。

スプレーをかけて、色が変わっていく瞬間は、製品に命を吹き込んでいるようで、なんだかとても感動したのを覚えています。同じように感じる方もいるのかな?

僕はどっちかというと心配性なので、何度も重ね塗りをしました。プラモデルも2度塗り、3度塗りをしたほうが仕上がりが良くなる気がして、いつもそのようにしています。

 

5. 組み付ける、集大成。

ロールパッドを巻く工程があったのですが、写真を撮り忘れてしまいました。多くのメンバーが協力してくれて、この作業はあっという間に終わりました!

巻いた後の様子がわかる写真があったので、これをのっけておきます。ロールパッドをつけるのは、YouTubeなどを参考にしてつけました。

そのままいけそうなものは、バナナの皮をつるんと被せるようにしてつけました。形状が複雑なものは、一度パッドを切開をして、餃子の皮と皮を合わせるようにしてくっつけていきました(伝われ!)。接合面には接着剤を用い、その上からアセテートテープを巻きました。

ロールバーに巻いたパッド。縞々が僕のデザイン。
Cピラーでの様子。

テープはなるべく等間隔になるようにして、あたかもデザインぽく見せたことが工夫した点です!

また、はじのブラケットの部分は、ロールパッドが綺麗に被さるように計算をしておき、ちょっと長めにロールパッドを切ったのも工夫した点です(当たり前だったらすいません笑)!

そして、、、、

やっと、、、!

組み付けに入ります。おめでとう!よく頑張った!他の工程中に何回も長さを確認しながらで、確実に車両に入るように気を配って進めていましたが、最後のこの瞬間はとても緊張しました。

もし、入らなかったらどうしよう…

手伝ってくれるメンバー達、ありがとうございます!!

めちゃめちゃ不安でしたが、組み付けてみると、しっかりと入って本当安心しました。

出来上がりはこんな感じなりました!

ここまで読んでくださってありがとうございます!本当は実物を見に大学まで来ていただきたい笑!けどコロナで入校制限もあるので、ぜひ今度来てください!

実はこの組み付けには秘話があるのですが、それはまたの機会ということにしましょう!

それではみなさん、次回もお楽しみに!!

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